「天空の棚田」として毎年多くの観光客が集まる本山町吉延。秋には豊かな黄金色の稲が実るこの地区には「オリド」と呼ばれる場所があり、そこには見事な大木がある。
推定樹齢1000年、樹高39m、周囲は7.9mもある巨木で、嶺北では大杉に続き第2の樹齢を誇り、となりの乳銀杏と共に本山町の町指定記念物に指定されている。
木は大きな壁を思わせるほどの幹から枝を縦横無尽に走らせ、普段見る杉とはまるで違い、神々しさまである。
この大木が立つ横の道も昔は山内公の参勤交代道だったこともあり、大杉近くには隊列が休憩をする「大休場」まであった。
さらには宿屋や茶店もあり、旅人で賑わっていたそうで、その賑わいが消えた今でも吉延地区のシンボルの一つとして堂々とたたずんでいる。